Otto Vol.18
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「2次会の店?さんあるけど、オットーさんまだ飲むの?頃だしほどほどにね」そう言って酒どこべらぼうのジュンさんが案内してくれたのは、スナックが何軒か入った建物。ブレスという店のドアを開けるとカウンター席に2名、テーブル席に1組の先客がいた。「べらぼうの料理、おいしかったでしょう。うちではあんな料理は出せないけど、おいしいお酒をたくさん飲んでいってくださいね」ママに促されてドリンクをオーダー。ひと息ついて、能代を訪れる前の自分の予想を振り返る。能代は夜の街が元気なはず。昔は東洋一の木材加工、今はエネルギーに宇宙と、外から訪れる人が多そうな産業が土地に根付き続けているから。外かいい店はたく奥さんもホテルに戻るら来た人々にとっての癒しの場といえば夜の街。新顔を受け入れる機会が多い街は、ホスピタリティが洗練されてしかり。我ながら、なかなかいい読みだと思うのだが。さて、そろそろ答え合わせをしようかな。「外から来る人?らのテーブルのお客さんも仕事で市外からいらした方。飲み屋の数?よりはだいぶ減ったけど、人口を考えたら多いほうじゃないかしら」ママの言葉を聞いて、小さくガッツポーズをする私。よし、ここまで全問正解。ホスピタリティについては、さすがにどうですか?ないので自分の所感を。まだ2軒回っただけだけど、初めて過ごす夜の能代で、私はとても気持ちよくお酒を飲め多いですよ。そち以前と聞くわけにはいかている。人をもてなす雰囲気が欠けていたら、きっとこんな満足感は得られない。それともうひとつ。能代の人は観光名所やオススメの店を聞くと、ルートや食べるべきものまで提案してくれる。街の良いものを楽しそうに語る表情からは、地元への深い愛が読み取れる。「ママ、能代のいいところを三つ挙げてください」「住みよい、安全、人がいい」「生まれてからずっと能代ですか?」「そうよ。ここを離れる理由がないもの」地元を愛することは、自分の人生を愛すること。昔誰かに聞いた言葉が今、スッと胸に落ちた。営9             Bless(ブレス)秋田県能代市柳町2-38☎0185-54-1511  20:00-0:00 不定休休AALLAAL a LL a L

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