Otto Vol.2
15/36

ぶ視界が揺らぎ始めたので、クールダウンしようと大人しくしていると、「もうギブアップなの?       い!」とママに一喝されてしまった。続けざまに「飲まないんだったらコレ!」と差し出されたのはカラオケのリモコン。「曲を入れたらハイ立って!いってみましょう!」もはや私は、自分の意思を持たない酔っぱらい人形である。だらしな元気にこれは帰宅後、妻から冷たい視線を向けられ、翌朝激しく後悔するパターン。分かってはいるけど、今の楽しさが、後々の辛さを大きく上回っているのだから仕方ない。スーダラ節を作詞した青島幸男さん、あなたは天才だ。「分かっちゃいるけど、やめられない」は、人の矛盾をついた真理そのもの。発表から50年以上たった今でも、しかと日本のオジサンたちに受け継がれているのだから!13

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る